上の図はカネイワの醤油造り(醸造)の工程を図にしたものです。
結構手間隙が掛かるものだということが解っていただけると思います。
そんな、醤油造りの風景の写真をこのページには並べています。
でも、これがカネイワの日常・・・というわけではありませんが、仕込から醤油が出来るまでの工程を順を追って説明していきます。
醤油の原料である丸大豆(左)と小麦(右)です。どちらも国産の素材です。よく見てください。すごく綺麗でいいものを使用しているのがわかると思います。あと使用するのは塩だけです。塩はもちろん国産のこだわったものを使用しています。
大豆は一晩以上水につけて膨潤したところで圧力をかけて蒸煮します。小麦は小麦は焙煎し、くだいて荒い粉末状にします。大豆は蒸煮の時間がキモです。きちんと蒸煮されていないと生の大豆タンパク質が残って醤油の濁りにつながりますから、ここはきちんと時間をかけて行います。
大豆と小麦、それに醤油の種麹をいれて均等に混ぜ合わせ、室(むろ)という醤油のための麹を作るための部屋に入れ、均等に広げます。
ここが職人の腕の見せ所です、その時期の気温や湿度を考え常に室の中を麹を作るための湿度と気温に保ちながら、夜も寝ずに麹の状態を見続けます。これを失敗すると醤油は出来ません。
麹が出来たら塩水を張った樽に麹を入れます。あとは諸味(もろみ)になり、諸味がさらに熟成され、醤油として搾れるまでの約二年間、毎日毎日かき混ぜて諸味に呼吸をさせ、麹が持つ酵素により蛋白質はアミノ酸に、デンプン質は糖に分解されていくのを待ちます。かき混ぜて空気と混ぜあわせることで酵母に呼吸をさせ発酵をうながしていくのです。長い長い時間、諸味は木樽の中で醤油になる日を待っています。
いよいよ諸味を搾って醤油にします。昔ながらの方法で布に包んで搾ります。最近は写真にあるようなプレス機を使っていますがそれ以外は昔からの方法を変えていません。
搾った醤油はまだ火入れをしていませんので生醤油と呼ばれています。
搾ったままでは醤油の中で酵母が生きています。ですから搾った醤油を火にかけて発酵を止めます。その後ビンに詰めます。これで醤油の完成です。
醤油は日本で発展した調味料で、主原料は大豆、小麦、塩、麹菌、乳酸菌、酵母による複雑な発酵過程を経て生成されます。この過程で醤油はアルコールやバニリン等の香気成分による香り、大豆由来のアミノ酸によるうまみと、小麦由来の糖による甘みを持ちます。醤油の独特の色合いである赤褐色の色調は、主にメイラード反応によって生まれます。